「アンゾフのマトリクス」の重要性|新規事業を始める前に知っておきたい

あおいち
低学歴コンプレックスを抱えて20代で4回転職して、いまは老舗ホワイト企業で新規事業オーナー兼新規事業立上げ支援をしている、あおいちです。

 

今回のお悩み
・アンゾフのマトリクスってなに?

・アンゾフのマトリクスってどうやって使うの?

・新規事業のアイデア方向性に迷っている

 

今回の記事は、新規事業を始める前に知っておくと、新規事業の方向性が整理しやすくなる「アンゾフの(成長)マトリクス」についてお話していきます。

それでは内容に入っていきましょう!

 

目次

「アンゾフのマトリクス」の重要性|新規事業を始める前に知っておきたい

結論からお伝えします。

結論
新規事業を始める前に「アンゾフのマトリクス」を知っておく理由は、『新規事業の方向性を4つの大きなカテゴリーに分類できる』ところにあります。

例えば、急に上司から「何か新規事業を考えて!」と無茶ぶりされたとします。

あなたはどうされるでしょうか。

う〜んと紙とペンを持って悩む人もいれば、googleで『新規事業 考え方』や『新規事業 アイデア』などと調べる人もいるでしょう。

でも調べてみると分かりますが、新規事業の事例やロジック、フレームワークが出てくるだけで、そこには必ずうまくいく新規事業アイデアは落ちていません。

やっぱりアイデアは自分で考えなくてはいけないのです。

新規事業のアイデアを考える作業は、広い砂漠の中から1粒の砂を見つける作業だと例えられますが、それほど新規事業アイデアを見つけることは難しいです。

想像するだけで、つらい作業だということがお分かりいただけると思います。

そこで救世主になってくれるのが、『アンゾフのマトリクス』なのです。

 

アンゾフのマトリクスとは? 

アンゾフのマトリクスは、アメリカの経営学者/事業経営者で「戦略的経営の父」として有名なイゴール・アンゾフさんが考えたフレームワークです。

アンゾフのマトリクスは、広い砂漠から1粒の砂(新規事業のアイデア)を見つけてくれるスーパー救世主ではないですが、砂漠を4つに分けて、砂粒を探す方向を整理してくれます。

有難いですよね。

アンゾフのマトリクスを使って、初めにどの領域で新規事業アイデアを考えて行くのかを整理していきましょう。

 

アンゾフのマトリクスの使い方

では、実際にアンゾフのマトリクスがどのようなものかご紹介していきます。

まずアンゾフのマトリクスというのは、これです。(↓)

市場浸透

現在製品を売っている市場で、今までと変わらない顧客(既存顧客)に対して既存の製品をさらに売り込んでいく戦略(モデルチェンジされたシリーズ新製品も含む)

価格を下げたり、マーケティング戦略によるブランド力の向上などが重要になってきます。

新製品開発

現在製品を売っている市場で、新機能や新デザインを付けた新しい製品(新規製品)売り込んでいく戦略

例えばテレビあと「白黒からカラーへ」、「アナログからデジタルへ」など商品の企画と開発をはじめとする新製品力が重要になってきます。

新市場開拓

新しい市場ターゲットを開拓し、既存製品を売り込んでいく戦略

「日本から海外へ」、「法人から個人へ」、「高級品から大衆品へ」など新市場の開拓能力(営業力など)が重要になってきます。

多角化

新しい顧客市場(新規事業)に新しい製品(新規製品)を売り込んでいく戦略

「損害保険事業への家電メーカーの進出」、「テーマパーク事業への鉄鋼メーカーの進出」など、今までと完全に異なる新天地で成長の機会を求めていく方法です。営業力、技術力、資金力などを含む総合的な能力が重要になってきます。

 

冒頭で、新規事業を始めるときにどの方向で進めていくか4つのカテゴリーに整理できるとお伝えしましたが、その4つのカテゴリーというのが、この4つです。

 

事例(多角化戦略)

アンゾフのマトリクスの中で、最も新規事業をイメージするのは④多角化戦略かもしれませんね。

もう少しイメージを持っていただく為に、実際のビジネスを例にしてご紹介します。

富士フィルム

富士フイルムは、1934年映画用フィルムメーカーとして創業し、2006年に参入したのが化粧品・サプリメント業界です。

フィルム販売から化粧品・サプリメント販売に進出しました。

実は写真フィルムと肌の角層はほぼ同じ厚みで、富士フィルムは写真フィルムという極薄の膜の内部に、光や色、画像を司る微粒子を安定的に配置する独自の「ナノテクノロジー」強みにして成功したのです。

ジョルジオ・アルマーニ

アルマーニと聞いて思い起こすことはなんでしょうか。

おそらく多くの方が「ジョルジオ・アルマーニ」や「エンポリオ・アルマーニ」のファッションブランドをイメージすると思います。

実はアルマーニは、ファッションだけにとどまらず、ホテル、家具やインテリア、リゾート・レストランの飲食事業など、「衣・食・住」のあらゆる分野で成功しています。

アルマーニが多角化戦略で成功した理由は、Forbes JAPANのインタビュー(創造と経営の接点「私は働く人々のために服を作りたい」ジョルジオ・アルマーニ)の中で語っていることから垣間見れます。

アルマーニの考え方
「アルマーニの世界の強みは、その一貫したスタイルとともに、そのラインの多様性です。 私の目標は常に、ファッションを超えて様々な分野に挑戦することによって、私の美的ビジョンと哲学を表現できる完璧なライフスタイルを創り出すことでした。カフェ、レストラン、インテリアデザイン、ホテルは論理的で、段階的な事業展開といえます」

セブンイレブン

セブンイレブンなどのコンビニは、むかしはスーパーの低価格にはかなわない部分がありました。

しかし近年、プライベートブランドを立ち上げることによって、小売業からメーカーへとスイッチする多角化戦略で成功しています。

また、「日用品を買える場所」なだけでなく、コピーやネットプリント、メルカリなど宅配便の受け渡し、コンサートなどのチケットの発券、公共料金の支払い、銀行ATMなども行っています。

セブンイレブンが多角化戦略に成功した理由は、「場所の保有」があります。

家や駅の近くにあるコンビニの利便性でファンを作り、その場所で生活を便利にしてくれるサービスを提供することで多くの新規事業で成功をしているのです。

 

新規事業戦略を考える為に役立つ思考法の紹介

ここまでアンゾフのマトリクスをご紹介してきましたが、世の中には新規事業立ち上げの際に役立つ思考法が他にもあるのでご紹介します。

思考法を覚えておくと、広い砂漠をやみくもに探すのではなく、きっと○○だからあのあたりに砂粒があるだろうと仮説を立てながら探していくことができます。

仕事の効率が格段に良くなりますので、精神的にも体力的にも楽になります。

ご紹介する思考法は、これからも変わらない考え方ですので是非ご活用ください。

9つの質問法

これからご紹介する9つの質問を、あなた自身もしくは、新規事業を考えている人に質問してみてください。

新規事業を行っていると、サービスや商品の機能向上ばかりに目が行ってしまう人が多いです。

それだと、「こんなに良いものを作ったんだから、きっと売れすはずだ!」と自己満足の世界になってしまい、新規事業がうまくいかないことが多くなってしまいます。

新規事業で大切なことは常に顧客目線でいることですので、この9つの質問をお使いください。

9つの質問
質問1:あなたが考えているビジネスモデルのターゲットは誰ですか?

質問2:そのターゲットの課題(困っている事)は何ですか?

質問3:その課題を解決する方法は何ですか?

質問4:その解決法はターゲットにどんなメリットを提供できますか?

質問5:あなたが考えているビジネスモデルは何ですか?

質問6:あなたのビジネスモデルに競合はいますか?それはどこですか?

質問7:その競合の特徴を3つあげるとしたら何ですか?

質問8:あなたのビジネスモデルが競合に勝てる強みは何ですか?

質問9:あなたが競合に勝つためにこれから実施していく施策は何ですか?

 

ビジネスロードマップ

ビジネスロードマップは、新規事業を何をいつまでにどのように進めていくかをまとめた絵です。

砂漠で一粒の砂を見つけるための地図のイメージです。

新規事業ではやるべきタスクが大量にあり、多くの人が大量のタスクに押しつぶされそうになりテンパります。

たとえテンパってしまったとしても、このロードマップがあるだけで迷子にならずに正しい道に戻ってくることができます。

ロードマップを持たずに新規事業を始めることは、砂漠に水も食料も持たずに砂を探しにいくようなものです。そうしたらその先はどうなってしまうのかは想像できると思います。

ビジネスロードマップの書き方はこちらで紹介していますので、読まれることを強くおすすめします。

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いますぐ何をすれば良いのか?

アンゾフのマトリクスは、企業における新規事業でも個人で行う副業ビジネスでもどちらでも使えますので、以下のステップに沿って新規事業を整理してみましょう。

ラベル名
【Step1】
アンゾフのマトリクスを使って、あなたが行う新規事業は「①市場浸透、②新製品開発、③新市場開拓、④多角化」の、どの戦略をとるのか決めましょう。

【Step2】
『新規事業戦略を考える為に役立つ思考法の紹介』の章で紹介した「9つの質問」に答えて、あなたの思いを整理します。

【Step3】
『新規事業戦略を考える為に役立つ思考法の紹介』の章で紹介した「新規事業でのロードマップの書き方」を読んで、あなたの新規事業成功までの地図を描きましょう。

【Step4】
あとはやるだけです!
ここからは「やるかやらないか」の世界なので、「やる」を選びましょう!

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まとめ

今回の記事は、新規事業を始める前に知っておくと、新規事業の方向性が整理しやすくなる「アンゾフの(成長)マトリクス」についてお話してきました。

Point
○アンゾフのマトリクスは「新規事業の方向性を4つのカテゴリーに分類できる」
 ①市場浸透
  既存市場で既存製品をさらに売り込んでいく戦略
 ②新製品開発
  既存市場で新規製品を売り込んでいく戦略 
 ③新市場開拓
  新規市場に既存製品を売り込んでいく戦略
 ④多角化
  新規市場に新規製品を売り込んでいく戦略

○多角化戦略を採用している企業は多くある
 自社の強みを生かした戦略実行が必須

○新規事業戦略を考える為に役立つ思考法はいくつかある
 ①9つの質問法
  常に顧客視点に立つことが重要

 ②ビジネスロードマップ
  新記事業で迷子にならないための必須ツール

○いますぐやるべきこと
 step1 アンゾフのマトリクスで方向性整理
 step2 9つの質問で思いを整理
 step3 ロードマップで地図を作成
 step4 やるだけ!

○新時代は複業の二足の草鞋を履くのが当たり前

 

わたしは、サラリーマンで新規事業と副業で自分ビジネスに取り組んでいます。

これからの新時代は、二足の草鞋を履いたビジネス生活が当たり前になると思っています。

今回のアンゾフのマトリクスもその生活が訪れたときに必ず役に立つ情報です。

今回の記事が、小さなことでも、何かあなたの人生のお役に立てましたら幸せです。

それでは今回はここまでとさせていただきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考文献
・アンゾフの企業成長戦略 : 多角化戦略を中心に (嵯峨一郎教授退職記念号)
・成熟市場における企業の経営戦略:化粧品業界を事例とした考察 

 

 



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