「凹凸のある人生なんてまっぴらだ!」
「安定した生活を送って、人生を謳歌したい」
こういった悩みをお持ちの方には、少し厳しいことを言ってしまうかもしれません。
今回の記事では、人生を謳歌するために安定した生活を維持する方法をお伝えするのではなく、安定した生活を維持することは、極めて難しいというお話をします。
なので、もしこの中に、安定した生活の維持方法を知りたくて、この記事をクリックしてくれた方が居たら、ごめんなさい。
結論:人生を謳歌するとは、「変化を受け入れること」
「謳歌する」とは、 恵まれた”幸せ”を、みんなで大いに楽しみ喜び合うことです。
そして、現代における”幸せ”とは、安定した生活を送るということです。
つまり、現代における”人生を謳歌する”とは、安定した生活を、みんなで喜び分かち合うということです。
しかし、「この安定した生活を送る・維持する=幸せ」という考えが、逆に我々現代人を苦しめているのです。
安定した生活を維持することは難しい
なぜなら、現代において、安定した生活を送る・維持することは極めて難しいのです。
安定した生活を維持するには、
「予知能力」と「その予知を実現するための膨大なエネルギー」が必要になるからです。
この2つがなぜ安定した生活を維持するために必要なのかについてはこれからお話をしていきます。
しかし、特に予知能力については、通常、我々人間持ち合わせている能力ではありません。
そのため、我々は安定した生活を維持コントロールすることが難しいのです。
ちょっとした変化が起こると、大きく感情を揺さぶられてしまい、「人生は辛い」と感じてしまうのです。
結論を言いますと、現代における人生を謳歌する最も良い方法は、「変化を受け入れる」ことなのです。
それでは一つ一つ説明していきます。
安定した生活とは
「安定した生活」とは、一般的には、『激しい変動のない、穏やかな生活』のことをいいます。
この記事では、主に仕事生活に焦点をあてて、安定した生活を考えていきます。
では、安定した仕事生活について考えてみると、例えば、こんな感じでしょうか。
・通い慣れた職場
・気の知れた仲間
・やり慣れた業務
・平均的な給与と年2回のボーナス
・終身雇用のような制度
・仕事とプライベートの時間を両立できる
いかがでしょうか。
このような仕事生活を、安定した仕事生活と言えるのではないでしょうか。
日本人として生きてくると、このような生活スタイルが安定した仕事生活と考える人は多いかもしれませんね。
上記は、私が思う安定した生活を羅列してみましたが、世間の人がどのようなイメージをもっているのか、少し調べてみました。
これは、NCBリサーチ&コンサルティング社が「2019年度 新入社員意識調査アンケート結果」です。

出典:NCBリサーチ&コンサルティング「2019 年度 新入社員意識調査アンケート結果 」
「生活の安定」と「お金が稼げる」ことが上位に来ています。
まぁ、当然の結果ではありますが、生活の安定のためにお金を稼ぐことを求めている人が多いです。
もう一つのアンケート結果を見てみましょう。

出典:NCBリサーチ&コンサルティング「2019 年度 新入社員意識調査アンケート結果 」
第1位が「人間関係の良さ」であることに私は興味を持ちました。
やはり、私たち日本人にとっては、属するコミュニティで人間関係を良好に保つことが、安定した仕事生活に最も影響をするのです。
このように、私たちには、安定した仕事生活の理想像が埋め込まれており、その理想像を常に追い求めているのです。
これらの項目が満たされないと、私たちは、自分の生活が不幸であると感じてしまうのですね。
安定した仕事生活の維持が難しい理由
ポイント1:膨大なエネルギーを放出し続ける必要がある
「安定した生活」とは、『激しい変動のない、穏やかな生活』とお話しました。
たとえば、この「安定」を既に手に入れている方は、現状を維持するという意識になります。
実は、この現状を維持するということは、大変なことなのです。
たとえば、夏の暑い日、部屋の温度を調整するために、あなたはエアコンをつけるとします。
このときのエアコンの頑張りを思い出して欲しいのですが、エアコンは付いたり消えたりします。
あなたが設定した温度を維持するために、ずっと可動していますよね。
また、あなたが大切にしている友人や家族の関係を考えてみても、ずっと一緒に居るために、あなたは時には我慢をしますよね。
誕生日にでもなれば、相手が喜んでくれることを一生懸命考えて、プレゼントをしていると思います。
特に家族は、1度家族になれば、基本的にはずっと一緒にいるという誓いをたてているにも関わらず、
我慢をしたり、喜ぶことをしたりして、関係を維持できるように、色々な行動をしていると思います。
つまり、私たちの人生では、常に起こっている変化を感じ取り、微調整し続けていくことが必要で、その微調整には、膨大なエネルギーが必要なのです。
ポイント2:未来予測は難しい
次に、仕事生活を考えてみましょう。
私たち営業であれば、たとえば毎月同じ売上を維持しようとすれば、新しいお客さんを開拓したり、既存のお客さんのフォローをします。
全く何もしないという訳にはいきませんよね。
何もしなくても、毎月売上を維持できるスーパートップセールスマンも中にはいると思いますが、一部の人だと思います。
他にも、会社で働いている人であれば、配属されているチームで働き続けるためには、そのチームで実績を出して貢献をする必要があります。
その上で、チームのボスに認められなければなりません。
仮に優秀な実績を残したとしても、経営企画部にヘッドハンティングされてしまうかもしれません。
会社で働いている以上、会社の命令に逆らう事はなかなか難しく、会社が勝手に決めたレールを仕方なく歩いていくことも、しょっちゅうだと思います。
もし会社が潰れてしまったら、自分の力ではどうすることも出来ませんよね。
いる場所が無くなるのですから、否が応でも、転職活動や起業など、進む道を探すことになります。
このように、自分で決められない未来がある場合、未来を予知する力が必要になります。
たとえば、
世の中がこういう状態だから、会社としてはこういう方向に進むだろう。そして、〇〇さんと△△さんの関係を見ると、□□さんが異動になるから、そうなると、私も異動になる可能性が高い。そうならないように、今のうちにこうしておいて、いまの仕事生活に変化がないように、こういった対策と、ああいった対策をうっておこう。
こんなこと、考えられますか?
会社に属している立場で、なかなかここまでの情報を手に入れることは骨が折れますよね。
仮に考えられたとしても、この対策を計画通りに実行して、安定した仕事生活を守ることは難しい気がします。
「君、来月でFiredね。」
これ、実際に私が経験したことです。
外国企業の日本支社の立上げに参加していた時、営業活動を一生懸命やって、売上もやっと安定してきたときです。
「来月に日本支社を閉めることになったよ、お疲れ!あなたクビね。」と言われてしまったんです。
海外企業ではあるあるかもしれませんが、私は超衝撃的でした。
だって、来月からいきなり”職なし”ですからね。
これは予測不能、そんなこと考えることも出来ませんでした。
契約取れないスランプ
また、営業のあるあるとしては、急に契約が取れなくなるというスランプです。
同じトーク、同じ商談の流れでやっているはずなのに、全然売れないんです。
何かが違うのでしょうが、売れない原因がわからずに苦しむ時期があります。
サラリーマンじゃなければ大丈夫?
では、会社都合の変動を避けるために、起業すれば良いのかと言うと、起業は、サラリーマン以上に厳しいですよね。
起業したら、仕事を取り続けないと生きて行けませんので、それはそれは必死で営業をします。
自分の会社であれば、急な人事異動などはありません。
が、もしかしたら、スティーブ・ジョブズのように、自分で作った会社をクビになってしまう可能性はあります。
他にも、地震や台風などの自然災害、法律改正など、予測が難しいことが世の中にはたくさんあります。
そのため、私は未来予測は本当に難しいと思っています。
いますぐ何をすれば良いのか
では、安定が難しいことを理解した上で、私たちは何から始めれば良いのでしょうか。
私は、安定しない人生に慣れることではないかと思っています。
安定した人生を手に入れることは難しいと心得たうえで、常に時代の流れに合わせていくことがベストな生き方ではないでしょうか。
何か問題が起こった時には、その問題に対して悲観的にならず、「成長のチャンス」と思うのです。
きっとその問題は、あなたが何をしていたとしても、避けることは出来ず、発生した問題なのです。
だから、その問題をまずは受け入れ、自分が成長するために与えられた試練と思い、対応していくのです。
そのように対応することで、問題解決力が身に付いていきます。
そうすると、問題が起こっていない時期に、「あぁ、問題が起きたらどうしよう」などと、不安な気持ちが生まれることもなくなると思うのです。
何か起こっても、焦らずその問題に向き合って、一つ一つ解決していくようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、ちょっと精神論的な内容になってしまいました。
しかし、人生において、何をやるにも精神(マインド、モチベーション、ヤル気)は、とても重要です。
問題にぶつかった時、壁を乗り越えるのは最後は気持ちです。
人生において、その気持ちをコントロールしていくためには、
・生きていれば問題はかならず起こる
・起こった問題は成長のチャンス
・しっかり向き合って解決力を磨く
・そうすると不安な気持ちは消えていく
これらを意識することで、私たちは人生を謳歌していけると思うのです!
それでは今回はここまでといたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。