潜在ニーズがイノベーションの要|アンケート調査では潜在ニーズは見つからない

今回の記事は、「イノベーション(新規事業)には、潜在ニーズの把握がすべて」というお話をさせていただきます。

今回の記事を最後まで読んでいただくことで、「現代社会における新規事業の進め方」をご理解いただけると思いますので、ぜひお役立ていただけると嬉しいです。

それでは内容に入っていきます。

目次

イノベーションとは

一般的な意味をWikipediaで調べてみるとこう書かれています。

Wikipedia

一般には新しい技術の発明を指すという意味のみに理解されているが、それだけでなく新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。つまり、それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。 

我々新規事業を創造する人間は、アウトプットが、商品なのか、サービスなのか、活動なのかは異なるにしても、「自分のアイディアで社会にイノベーションを起こしてやる」という気概で、日々の業務に取り組んでいると思います。

そのイノベーションを起こすための新規事業には、ターゲットのニーズ(課題)を認識することは必須です。今回は、そのニーズを把握するための方法についてお話をします。

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ターゲットニーズの把握方法

昨今では、消費者ニーズでも、潜在ニーズ(インサイト)が重要であると言われています。因みに潜在ニーズとは、”消費者行動の中で、「違和感のある、繰り返し起こる行動」のことで、消費者本人も気づいていない不満”と私は考えています。

現在あなたは、このターゲットの潜在ニーズをどのような形で抽出しているでしょうか。

私のクライアント様でも、多くの企業の方が、ターゲットの課題を企業内で考えて仮説を出し、その仮説をアンケート調査で検証するという形の方が多いです。そのアンケート結果を基に、必要に応じてターゲットの方にインタビューを行い、詳細ニーズの深掘りをしていき、その後、商品企画に進んでいく流れです。

各社によって多少進め方は異なるかもしれませんが、大きくはズレていないのではないかと思います。しかし、少し前から、この方法が疑問視されているのはご存知でしょうか。

潜在ニーズ(インサイト)の把握が要

アンケートによるターゲットニーズの見つけ方が疑問視されている原因としては、アンケートなどで、ターゲットに質問をしても、「潜在ニーズ」は出てこないと言われているからです。

これは人間の脳の仕組みが関係しているのですが、人間は、質問をされると答えを探してしまう性質を持っています。そもそも、潜在ニーズとは、無意識行動の中に存在しているものなので、ターゲット自身が潜在ニーズを答えることは難しいことなのです。加えて、質問をすると、答えを探してしまい、「無意識」ではなく「意識」してしまうので、答えがズレてしまいます。

ちょっとここで実験をしてみます。いまあなたはスーパーに買い物に来ました。想像してみてください。

そのスーパーに入ると、まっ白で太い大根が並べられています。この大根は想像しないでください。

大根の隣には、紫の艶のあるナスが置いてあります。このナスも想像しないでください

その隣には、みずみずしいキャベツが置いてあります。キャベツも想像しないでください。

どうでしょうか。「想像しないでください」と言われても、想像してしまいますよね?このように人間は、質問されると、既知の情報を脳内で勝手に探索してしまうものなのです。

あなたももしかしたら経験があるかもしれませんが、アンケート調査によって出てきた、ターゲットの要望を満たした商品を作っても、売れなかった経験はないでしょうか。

たとえば、新しいテレビ製品を出したいと考えていて、こんなアンケートをしたとします。

Q. あなたが現在テレビ製品で困っている事を教えてください。
1.画質 2.画面サイズ 3.消費電力 4.ネット接続

このアンケート結果では、「3.消費電力」と「1.画質」の順に回答が多かったので、超高画質だけど、消費電力を従来より大幅に抑えたテレビを開発しました。「超高画質&低消費電力」をキャッチワードに、42型289,000円で販売開始したとします。

あなたはこのテレビを買いますか?

テレビがちょうど壊れていて、オリンピックも近いので、高画質で見たいななど思っていれば、もしかしたら買うかもしれませんが、ほとんどの方は、「今あるテレビで十分」と思って、買わないのではないでしょうか。

アンケート結果通りの製品を作っても売れない理由はシンプルで、それは、ターゲットは本当に困っていないからなのです。現代社会は、モノやサービスが溢れていて、ターゲット自身が認識している困っていることがないのです。そのため、ターゲットが気付いていない潜在ニーズの把握が必要になってきます。

潜在ニーズを知る方法

潜在ニーズを知る方法は、「ターゲットの無意識行動を観察する」ことです。

ビッグデータ

この無意識行動を観察する方法として、現在世界中の企業が注目しているのが、ビッグデータと呼ばれるものです。各社が、ターゲットの無意識行動データを必死に集め、ビジネスに活かそうとしていて、代表的な企業はGAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)と呼ばれる4社です。

彼らは消費者行動データを集めてデータ分析を行い、潜在ニーズをビジネスに反映してどんどん拡大していっています。世の中のほとんどの商品・サービスが、GAFAのプラットフォームサービスを利用していることから、GAFAにどんどん行動データが集まってしまっていますが、現在は、色々な企業が独自でビッグデータを集めて潜在ニーズの抽出に取組んでいます。

観察

このようにIT技術を利用して、潜在ニーズを把握する方法はありますが、それよりももっと手軽に潜在ニーズを集める方法があります。

それは、ターゲットを直接観察することです。見ることです。

たとえば、トイレットペーパーを作っている会社が、消費者の潜在ニーズを見つけるために行う観察するというのは、トイレットペーパーが売っているお店に直接行き、消費者がどのような購買行動をしているのかを観察したり、トイレットペーパーを買った後、家に帰るまでにどのような行動をとっているのかを観察します。

その過程で、「違和感のある、繰り返し起こる行動」で、消費者本人も気づいていない事を探します。

トイレットペーパーは大きいので持ちにくそうにしているとか、自転車で買い物に来ている消費者は、自転車のカゴに入らないので片手で持っていて危ないなど、観察して気付いたことを集めていくのです。

あなたの中にある常識や先入観を全て取り去り、消費者の行動をまっさらな気持ちで観察してみてください。あなたが感じた違和感がイノベーションに繋がる可能性は大いにあります。

まとめ

今回の記事は、「イノベーション(新規事業)には、潜在ニーズの把握がすべて」というお話をさせていただきました。ここまでの内容は、実はある考え方についてお話をしてきました。

その方法は、「デザイン思考」や「デザインシンキング」と呼ばれるものです。

現在この思考法は、非常に注目を集めています。2~3年前には、あまり注目されていなかったのですが、今年に入ってから、マーケティング業界以外の多くの企業が注目してきている印象があります。

今回は、デザイン思考についてのご紹介ということではなく、その前提として、なぜデザイン思考が注目を集めてきているのか、その要因の一つとしてお話をしてきました。

また別の記事で、デザイン思考についてお話をしていきたいと思いますが、今回は、ターゲットの潜在ニーズを把握することが、イノベーションの要であり、その潜在ニーズを把握するには、ターゲットの無意識行動を観察して、「違和感のある、繰り返し起こる行動」のことで、ターゲット自身も気づいていない事を見つける必要があることをご理解いただければと思います。

それでは今回はここまでとさせていただきます。

今回の記事が、小さなことでも、何かあなたの人生のお役に立てましたら幸せです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。



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