「イエスマン営業をやめたい」私が脱出した方法!

今回の記事は、「イエスマン営業をやめる方法」についてお話をしていきたいと思います。

この記事を最後まで読んでいただくことで、「イエスマンより、時々、NOマンであった方が良い」ことがわかり、売上アップにも繋がると思いますので、是非ご参考ください。

目次

イエスマンだった私

私は昔、いや、今でもたまに出てしまいますが、結構なイエスマンでした。中学生の頃、イジメにあった経験があるからでしょうか、周りからどう見られているのか凄く気にするタイプでした。

たとえば、

「この前、●●さんからこう言われたんだけど、俺はこう思うんだよね、そう思わない?」と聞かれれば、「そうだよね。(イエス)」と言いますし、

「飲みに行こうよ!」と誘われて、飲み行く気分じゃないなーと思っていても、「ノリ悪いわぁー」とか言われちゃうと、「そうだね、気分転換に行くよ!(イエス)」と言いますし、

「お前はこれが出来てない」と上司に言われれば、やっていたとしても、反論して言い合いになるのが嫌で「そうですね、すみません(イエス)」と言ってしまうタイプでした。

周りから見てても、「あいつは自分の意思がないな。」や「八方美人だな。」と思われていたかもしれません。でも私は、嫌われるのが怖くて、嫌われないために、相手に合わせることに必死でした。イエスマンであることで、大きな問題も起こらず、人間関係も特に問題なくいっていたので、私はこれで良いと思っていました。

特に私がイエスマンになってしまう場面は、目上の人や、権力を持っている人に対してでした。そして、お客様への営業スタンスは、完全なるイエスマンでしたが、仕事でイエスマンであっても、営業成績は良かったので、特に気にすることもなく、このままで良いと思っていました。

イエスマンじゃない方が良いと思った理由

私は、20代の後半に外資企業に移り、営業を続けたのですが、外資に移って、初めてテレアポをした時の話をいたします。

それまでテレアポや飛込み営業は、これでもかってぐらいやってきたので、自信満々のドヤ顔でコールしたんです。テレアポが10件ほど終わった時に、カントリーマネージャーから呼ばれたので、「やるじゃないか」とでも言ってくれるのかなと思っていると、

カントリーマネージャーの一言
「なんでお前はそんなにへり下った営業をするんだ?みっともない。」

と言われたんです。

私は、「え?ダメなの?へり下る?だってお客様でしょ?お客様は神様でしょ?」と思って、かなり動揺しました。それまで私が生きてきた営業の世界では、「お客様絶対!お客様は神様だ!」という考えでした。それに、イエスマンとして生きてきた私には、このスタンスが身に染み付いていたんです。

なので、「なんでへり下ってるの?」という質問に対しては、「いや、神様でしょ、だって。」としか考えられませんでした。

私に「みっともない。」と言ったカントリーマネージャーは、複数の外資企業で、トップセールスマンとして長年やってきた方なのですが、早期リタイヤして、数年間現場を離れていたので、私は、「感覚が狂っちゃったのかなぁ」と思って、その時は、とりあえず、へり下り感を少し修正して、テレアポを続けました。

契約が取れない

それからも、私はテレアポを続けて、アポイントを取り、商談を重ねました。しかし、2ヶ月ほど経っても、契約が一件も取れなかったんです。営業で、しかも外資で2ヶ月契約0件というのは、かなりヤバイ状態です。(ヤバイ=クビ間近ということです)

外資に入る前の会社では、営業成績はトップだったので、こんなはずはない!と思いながら、過去の営業スタイルを思い出しながら、毎日過ごしていました。でも、この過去の営業スタイルを思い出して実践していたことが、売れない原因だったのです。

求められている営業マンのスタイルが違った

この、過去の営業スタイルを思い出して実践していたことが売れない原因だったというのが、どういう事かご説明します。

私の過去の営業スタイルとは何かと言うと、そうです、冒頭でご紹介した「イエス営業マン」です。これが、全く通じなくなっていたのです。要は、人柄で売っていたスタイルです。

  • いかにお客様と仲良くなるか
  • いかにお客様に可愛がってもらえるか

ここが売上を左右するポイントだったのです。当時は、経営者の方々がお客様だったので、「飯行くぞ!」と連絡があれば、「すぐ行きます!」と言います。「もう一軒行くぞ!」と夜中の3時に言われれば、「ありがとうございます!朝まで行っちゃいましょう!」と心にもないことを言っていました。

でも、それでお客さんは、「こいつは頑張ってるな」と思ってくださり、契約をしてくれたんです。私は外資に行くまで、この営業スタイルで売上を上げていたのです。

私が外資に移った時は、ちょうど30歳になる年でした。30歳の営業マンは、このイエスマン営業スタイルが通じなくなっていたのです。「若くてノリが良いやつ」「放っておけないかわいいやつ」は、20代しか使えなかったのです。

また、外資では、“商品売り”ではなく、“ソリューション営業”に変わったため、尚更、人柄は必要ないのです。お客さんからは、課題解決の提案を求められたのです。その事を知り、これは今までの営業スタイルでは通じないぞと思い、イエス営業マンのスタイルを脱する事を考えました。

でも、イエスマンを脱するのは難しい

しかし、中学生の時からイエスマン街道を歩んできた私が、「明日からイエスマンや〜めよっ!」と思ったところで、直ぐにやめられる訳がありません。

私は、NOを言うのが、怖くて怖くて仕方なかったのです。“神様であるお客様”に対して、NOを言うなんて、どうしても出来なかったのです。

私はそんな気持ちを抱えたまま外資で営業をやっていましたが、思ったような実績が出ないまま、半年が経ってしまいました。この頃には、カントリーマネージャーや直属の上司から、毎日ボロカスに怒られていました。

外資で営業をやったことがある方なら分かると思いますが、外資の営業会議での詰められ方って、結構キツいですよね。

私がもらった叱り文句
お前は営業の才能がない
辞めちまえ。ついでにビジネスも辞めちまえ
ヌルい人生を歩んできたからダメ人間なんだ
地頭が悪すぎる
人として軽い

など、かなりオブラートに包んだ表現をしましたが、人間として否定される毎日を送っていました。そんな事を毎日言われるので、いよいよクビを切られてしまうのかなと覚悟をしました。私はもう、どうせクビになるなら、どうでも良いやと思いながら、テキトーな営業をし始めてしまったのです。

ある日、いつものようにカントリーマネージャーと上司にメチャクチャ怒られて、その後にお客さんとの商談があったのですが、「もう少し値引きできない?」とお客さんから言われた時があって、怒られた後だった私は、「すぐに値引き値引きってなんなんだ」とイライラしてきてしまって、「値引きは無理です。御社の課題にはこの解決策しかないので、金額が合わないなら、やめておきましょう。」と言ってしまったのです。

私は、「ヤバイ!」と思って、謝ろうとしたのですが、お客さんからは意外な反応が返ってきて、「そっか、そりゃそうだよね。ここまで提案一生懸命してくれたもんな。あなたがそう言うなら、このソリューションがベストなんだろう。これでお願いするよ。」と言ってくれたのです。

私は何が起きたのか分からなかったのですが、「ありがとうございます。」と言って、会社に戻って、カントリーマネージャーと上司に報告しました。「契約にはなったのですが、お客さんにこんな事を言ってしまいました、すみません。」と。

すると2人は、お互いを見合って、大爆笑したのです。私は、何がそんなに面白いのか分からなくて、ポカンとしていたのですが、その後に2人から、「やっと次のステージに上がったな!良くここまで我慢したよ!」と褒めてくれたのです。

2人は、移ってきたばかりの私のテレアポを見てから、こいつのへり下りイエスマン営業のスタイルを変えないと、今後ダメになっていくだろうと話をしていたようで、それを変えるために、私に厳しくしていたそうです。

まさかヤル気が無くなって、NOを言ってくるとは思ってなかったようですが、結果良しだなって事で、笑ったそうです。もっと違う方法は無かったのかと思いますが、でも、これをきっかけに私は変わる事が出来、世界中にいるセールスの中で、トップの成績を出すことも出来ました。

今すぐなにをすればよいか

 

では、イエスマンを脱するために、我々は何をしていけば良いでしょうか。

私は、まずあなたには、「NOと言っても大丈夫」という経験をしてもらいたいと思っています。そのために、すごく小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。

私のように、怒られ過ぎて放心状態になる必要はないと思いますので、まずは飲み会を一回断ってみることでも良いと思います。毎週行っているチーム会議の中で、上司が言ったことに対して、「こういう事も考えられるので、こうしたらどうでしょうか」といった事から始めてみても良いかもしれません?

心配かもしれませんが、大丈夫です!周りはあなたが思っているほど、あなたの事を気にしていません!たとえノリ悪いなぁと言われたとして、「悪いね!」と明るく言えば、もう相手はどこに飲みに行こうか考えてると思います。人間はみんな、自分が一番。自分以外のことはあまり気にしていませんから、大丈夫です!

まとめ

イエスマン営業は、相手にどうしても意見を合わせてしまいます。嫌われないように。

購入を本気で検討していないお客さんは、自分の話をニコニコしながら聞いてくれるイエスマン営業と何度も話をしてくれるでしょう。しかし、目の前の課題に困っているお客さんは、そんな時間を望んでいないでしょう。自分が悩んでいることに、ズバッと意見をくれる人を待っていると思います。

実際に、いまお付き合いしている、フリーランスの女性営業がいるのですが、彼女は、社会人2年目からずっとトップセールスを走ってきて、20代で役員、その会社を辞めた後も、大手化粧品会社でトップセールス、現在も、フリーランスでガンガン契約を取っている方がいます。

そんな彼女の営業スタンスは、驚くぐらいズバズバお客さんに意見をします。

 

彼女の営業スタイル
「それは何のためにやるのですか?あまり効果が無く感じます。」
「いつまでも決められないなら、弊社はこれまでとさせていただきます。」
「効果を出したいなら、私を信じてください。」

 

こんなことをズバズバ言います。今でこそ慣れましたが、初めはこっちがハラハラしていたぐらいです。このような対応をする営業にあまり会った事のないお客さんは、ちょっと引いてしまって、お断りしてくることもありますが、そういったお客さんは、その後もいつまでも決める事が出来ずにいるケースが多いように感じます。

以前彼女に、なぜそんなにズバズバ言えるのかと聞いた事があるのですが、彼女はこう言っていました。

「営業において、NOということは、相手を否定する事ではなく、相手のことを考えた時に、こうした方が良いと思うならば、遠慮なくそれを言うべきです。お客さんを助けることが私の役割だと思っています。」との事でした。素直に凄いなぁと思うばかりでした。

そんな彼女の影響も受け、少しずつ私も営業現場でNOと言える、ハッキリと思ったことを伝えられるようになってきました。その方が間違いなく最後は感謝されますので、あなたのイエスマンの人柄に加えて、NOと言える勇気を持てば、今までより売り上げは間違いなくあがると思います。

それでは今回はここまでとさせていただきます。

今回の記事が、小さなことでも、何かあなたの人生のお役に立てましたら幸せです。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。



よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次