新規事業に失敗してしまうリーダーに足りないスキル5選

失敗は成功のもと
今回のお悩み
・新規事業がうまくいかない原因ってなんだろう

・新規事業にはどんなスキルが必要なんだろう

・新規事業で失敗してしまった...どうしたら良かったんだろう

新規事業を失敗させたくない!と毎日悩んでいませんか?

この記事で紹介する、『新規事業に失敗しないためのスキル』を身に付ければ、あなたがチャレンジしている新規事業の失敗確率がグッと減ります。

なぜなら、これまで新規事業に7年関わってきて新規事業立ち上げの失敗を何度も見てきたことで、これができない新規事業は失敗する確率が高いということがわかってきたからです。

この記事では、新規事業に失敗してしまうリーダーに足りないスキルを5つに絞って紹介します。

記事を読み終えると、あなたの新規事業が成功に向かっていくために必要なスキルとその鍛え方を知ることができます。

それでは内容に入っていきましょう!

目次

新規事業に失敗してしまうリーダーに足りないスキル5選

新規事業立ち上げに必要なスキル

結論からお伝えします。

新規事業に失敗してしまうリーダーに足りないスキルは、こちらです。(↓)

足りないスキル一覧

わたしがこれまで新規事業立ち上げの失敗を見てきたなかで、この5つのスキルがどれか一つでも欠けていると新規事業立ち上げに失敗する可能性が高いと感じています。

ただし、新規事業リーダーがこのすべてのスキルを一人で身に付ける必要はありません。

人には向き不向きがありますからね。

向いていないことは、向いている人と組む。

これが良いです。

新規事業立ち上げ全体プロセスを理解する

足りないスキルをご紹介していく前に、新規事業を立ち上げるまでに必要な全体ステップを簡単にお話します。

なぜかというと、これからご紹介していくスキルが新規事業を立ち上げるためのどのプロセスに必要なのかを把握することが大事だからです。

いまのあなたの状況と照らし合わせることが出来ます。

新規事業プラン(ビジネスプラン)の作り方を紹介している本や記事は多いのですが、新規事業立ち上げまでの全体プロセスを紹介している情報は少ないので、この機会にご参考ください。

新規事業全体プロセスはこちらです。(↓)

新規事業立ち上げの全体プロセス

新規事業全体プロセスは、4カテゴリー・10ステップに分けることができます。

カテゴリーだけ見ると、『ビジネスアイデアを考えて、良いアイデアかどうかをお客様に聞いて、良いアイデアであれば生産して売っていく』とシンプルです。

しかし、このシンプルな流れを実現するためには、やらなくてはいけないことがたくさんあります。

今回の記事は、題目がちがうので詳細はお伝えしませんので、新規事業立ち上げの全体プロセスを知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。

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それでは、新規事業に失敗してしまうリーダーに足りないスキルについて、一つずつ紹介していきましょう。

スキル1、新規事業アイデア出しのスキル

アイデア出しは持ってる情報量が大事

このスキルは、新規事業全体プロセスのなかでは『ビジネスプラン作成で足りないスキル』に該当します。

よく『ぜんぜん事業アイデアが思いつかないんですよね』と悩んでいる人がいます。

しかし、わたしの経験上、実際にアイデアが思いつかない人は少ないと思っています。

なぜなら、わたしたちは毎日の生活のなかで何かしらのアイデアを思いついているからです。

たとえば、私たちサラリーマンは毎日電車で通勤しています。

通勤時の満員電車は苦痛ですよね。

でも、その苦痛の時間を軽減するために、わたしたちは色々なことを考えます。

・いつもより早い時間にでれば座れるかも

・違う車両に乗れば手すりを掴めるかも

・Netflixで映画みながら通勤すれば気が楽かも

これも立派なアイデアです。

なので、わたしたちは誰でもアイデアを考えるスキルは持っていることを理解したいと思います。

その上で疑問なのが、新規事業アイデアとなったとき、わたしたちはなぜアイデアが思いつかないのでしょうか。

その理由は一つです。

『アイデア出しに必要な情報量を持っていないから』です。

たとえば先程の通勤電車の例で考えてみましょう。

・いつもより早い時間にでれば座れるかも

・違う車両に乗れば手すりを掴めるかも

私たちは毎日通勤電車に乗っていることで、通勤電車の情報が蓄積されています。

ある日、たまたまいつもより早い時間に電車に乗ったときに、いつもより電車が空いている感じがしました。

あなたはこれまで蓄積された情報の中に、『いつもより早い時間だと空いてる感じがする』という情報が入ってきたことで、もっと早い時間に電車に乗れば座れたり、手すりを掴めたりするかもという仮説を導き出したのです。

・Netflixで映画みながら通勤すれば気が楽かも

この場合は、通勤電車の情報のなかに、Netflixという娯楽情報が入ってきたことで、通勤電車と組合せると『通勤電車はツライ』から『通勤電車は楽しい』に変えられるかもしれないという仮説を導き出したのです。

このことから、蓄積された情報の中に新しい情報が入ってくるとアイデアに変わるということが分かってもらえるでしょうか?

通勤電車の例は身近で当たり前すぎだったかもしれませんが、新規事業でもまったく同じことなのです。

あなたが解決したい『理不尽なこと、不平不満不便なこと』に関する情報を蓄積することで、新しい情報からアイデアが思いつくのです。

なので、「新規事業アイデアが思いつかないー!」と悩んでいる人は、まずはあなたが解決したい『理不尽なこと、不平不満不便なこと』に関する情報量を増やしてみてください。

情報を蓄積することで、新しい情報からアイデアが思いつくということは、こちらの記事の中で紹介している本の中でも同じことが言われています。

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ジェームス・W・ヤング氏「アイデアのつくり方
アイデアは、我々が最も期待していないときに突然現れる。それは、髭を剃っている時、風呂に入っている時、寝ている時かもしれない。

野口吉昭氏「ビジネスプラン策定シナリオ
ビジネスモデルのアイデアは、自分で考え尽くすというよりも、ふとしたことから向こうからやってくる。

どちらにも共通しているのが、「アイデアは突然現れる」ということです。

しかし、その前提には情報を大量にインプットする必要があると書かれています。

わたしも実体験からこのことは言えると考えています。

新規事業アイデア出しのスキルを高めるに、情報量を増やすことを意識していきましょう。

スキル2、PDCAを高速に回すスキル

PDCAサイクルをまわせないと新規事業は立ち上がらない

このスキルは、新規事業全体プロセスのなかでは『フィージビリティスタディ(ビジネスプラン検証)で足りないスキル』に該当します。

少し厳しいことをお伝えします。

新規事業立ち上げにおいて、PDCAサイクルをまわせないリーダーは新規事業の立ち上げはできません。

なぜなら、新規事業立ち上げにおいてPDCAサイクルは超必須スキルだからです。

新規事業立ち上げとは、『事業の答えを競合より先に見つけられるかどうか』ということです。

お客様が困っていることに対して、「そうそう、それが欲しかったんだよ」と言ってもらえる『答え』を誰よりも早く見つけなくてはいけないのです。

その答えを見つける最も有効な方法がPDCAサイクルなのです。

PDCAサイクルをまわすスキルは本当に重要なので、別の記事で詳しく書いています。

「PDCAサイクルをまわすなんてできるよ」と思っている人も、一度記事を読んでみてください。

改めて確認すると、新たな気づきが必ず見つかります。

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スキル3、アライアンスに関するスキル

アライアンスでスピードアップ

このスキルは、新規事業の全体プロセスに該当する足りないスキルです。

『アライアンス』とは、自社に足りないスキルを補完するために、外部の企業や人物と手を組むことです。

新規事業は、これまで取り組んだことのない事業と自社の強みを結びつけて新しい事業を生み出します。

そのため、自社が持っていない技術やノウハウが必要になります。

そのときに力を発揮するのが、アライアンスなのです。

この記事を書いている2~3日前の日経新聞にも、「ソニー、医療機関で遠隔サービス ドコモなどと協業」という見出しがでていましたね。

アライアンスは日常的に行われており、新規事業を立ち上げるには大切なことです。

アライアンスのメリット

アライアンスのメリットは多くありますが、わたしはこの3点が重要だと思います。

①先行している他社のノウハウを使えるので自社で作るより早い

②大手企業と組めば認知度があがり、信用もアップする

③他社のリソース(営業、資金など)が活用できる

わたしが特に大事にしたいと思っているのが、『①の事業化までのスピードが向上する』です。

新規事業は、スピードが本当に大事です。

わたしはスピードが原因で悔しい思いをしたことがあります。

以前わたしが関わっていた新規事業は、市場にまだない技術で間違いなく話題になると考えていました。

しかし、市場にまだない技術なので技術情報なども少なく、数人で試行錯誤しながら進めるしかありませんでした。

あと一歩というところまできたときに、ある大手企業が同じ技術を市場にリリースしてしまったのです。

その技術はかなり話題となり、とても悔しい思いをしたことがあります。

大手企業は、人も資金も潤沢にあります。

中小企業やベンチャーがそんな相手と戦うには、アライアンスでカバーしていくのが良い方法なのです。

自分たちだけでやり遂げるぞ!という気持ちは非常にわかりますが、いまの時代では勝てないやり方なのかもしれません。

スキル4、聞く、伝えるなどの基礎スキル

ビジネスの基礎スキル

このスキルも、新規事業の全体プロセスに該当する足りないスキルです。

このスキルを聞いて、「え?そんなこと?」と思われた人もいるかもしれません。

「馬鹿にするな!」と言われてしまいそうだったので、実はこのスキルを書くか非常に迷いました。

しかし、年齢を重ねるほど、このスキルが足りない人が多いことは事実なので勇気を持って書いています。

このスキルは、ビジネスマンとして必要な基本スキルだからです。

次の質問を考えてみましょう。

・あなたは人と話を聞いていますか?聞いた“つもり”になっていませんか?

・あなたは人に自分の考えを伝えていますか?伝えた“つもり”になっていませんか?

いかがでしょうか。

・相手の話を聞きながら、他のことを考えていませんか?

・相手の話でわからないことがあってもそのまま聞き流していませんか?

・相手が自分と同じことを知っている前提で話していませんか?

・自分が伝えたいことではなく、相手が知りたいことを伝えられていますか?

こうやって聞かれると、あぁ確かにできていない部分もあるなと思うのですが、不思議なことに仕事に戻ると頭から消えちゃいますよね。

先ほど、ビジネスアイデア出しをするためには情報を蓄える必要があるとお伝えました。

わたしたちは、聞いたり伝えたりする基礎スキルを使ったコミュニケーションを通して情報を蓄えています。

外部企業とのアライアンスをするにも、相手の考えを聞いたり、こちらの考えを伝えるときにこのスキルを使います。

わたしが見てきた新規事業立ち上げに失敗した人は、自分がやりたいことへの思いが強すぎて周りの話を聞いてるフリをするし、自分が言いたいことばかり伝えます。

その結果、周りの協力を得られないし、お客様にも受け入れてもらえない姿を見てきました。

ぜひこのスキルを馬鹿にしないで、足りているか改めて確認してみてください。

スキル5、やり抜く気迫を維持するスキル

やり抜く気持ちがすべて

このスキルも、新規事業の全体プロセスに該当する足りないスキルです。

わたしは、今回ご紹介した5つのスキルのなかで、この『やり抜く気迫を維持するスキル』がもっとも大切だと思っています。

このスキルがないと、絶対にうまくいかないと断言できます。

「絶対に新規事業を立ち上げてやるんだ!」という気迫を持ち続けられるかということです。

新規事業は、「千三つ」と言われたり、「10回チャレンジして一回成功するかどうか」と言われています。

それだけ新規事業を立ち上げるのは難しいのです。

失敗することが多いということです。

そんな状態だと、大抵の人は「自分は才能がない」と思ってきてしまいます。

しかしこのスキルに必要なのは、そう思ったとしても、「よし次こそ絶対に成功させてやる」ともういちど奮い立つ必要があるのです。

このスキルを手に入れるには考え方を変えると良いです。

「新規事業立ち上げがうまくいかない=失敗」ではなく、「新規事業立ち上げがうまくいかない=成功に近く方法を知れた」と思うようにします。

そして、また次の施策をやってみて、うまくいくかどうかを試すのです。

これは、先ほど紹介したPDCAサイクルをまわすことです。

絶対にやり抜く気迫を持って、PDCAサイクルをグルグル回せるようになったとき、間違いなく新規事業は立ち上がります。

是非あなたも新規事業立ち上げの活力となるやり抜く気迫を手に入れましょう。

いますぐ何をすれば良いか?

本を読んで勉強

まずは、今回のスキルのなかで足りていないかもと思うスキルがないか確認してみてください。

最初にお伝えしましたが、この5つのスキルがどれか一つでも欠けていると新規事業立ち上げに失敗する可能性が高いです。

ぜひ改めて振り返ってみてください。

もし足りないスキルがあるなと思った人は、この5つのスキルを身に付けるために役立つ本をこちらの記事で紹介していますのでご参考ください。

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わたしは営業畑から新規事業部門に異動になり、知識・経験0の状態から新規事業の立ち上げを行いました。

なので、数百冊の本を必死に読んできました。

でも、ベストセラー本だけど実際の現場状況と乖離していて、あまり役に立たない本が世の中には多くあります。

この記事で紹介している本は、本当に役に立ったと思うものを紹介しています。

紹介している本のなかには古い本もあり、中古品しか売っていない本もあります。

でも、いまの時代にも間違いなく通用する本なのでぜひ読んでみてください。

まとめ

今回の記事のまとめ

今回は、新規事業に失敗してしまうリーダーに足りないスキルを5つ紹介してきました。

「そんなのあたりまえじゃん!」と思うスキルもあったかもしれませんが、その当たり前ができていないので失敗してしまうケースも多いです。

自分はできていると思っているパターンですね。

何か気付きになることがあれば嬉しいです。

それでは最後に今回の記事をまとめて終わりにします。

まとめ
■新規事業に失敗してしまうリーダーに足りないスキル5選
1、新規事業アイデア出しのスキル
2、PDCAを高速に回すスキル
3、アライアンスに関するスキル
4、聞く、伝えるなどの基礎スキル
5、やり抜く気迫を維持するスキル
・どれか一つでも欠けていると新規事業立ち上げに失敗する可能性が高い
・リーダーが一人で身に付ける必要はない

■1、新規事業アイデア出しのスキル 
・アイデア出しに必要な情報量を持っていないとアイデアは浮かばない
・蓄積された情報の中に新しい情報が入ってくるとアイデアに変わる
・解決したい『理不尽なこと、不平不満不便なこと』に関する情報を蓄積する

■2、PDCAを高速に回すスキル
・PDCAサイクルをまわせないリーダーは新規事業の立ち上げはできない
・PDCAサイクルは超必須スキル
参考:新規事業立ち上げに必要なPDCAサイクルとは|できないと立ち上がらない

■3、アライアンスに関するスキル
・アライアンスとは外部の企業や人物と手を組むこと
・アライアンスのメリット
①先行している他社のノウハウを使えるので自社で作るより早い
②大手企業と組めば認知度があがり、信用もアップする
③他社のリソース(営業、資金など)が活用できる

■4、聞く、伝えるなどの基礎スキル
・年齢を重ねるほど、このスキルが足りない人が多い
・聞いた“つもり”になっていないか?
・伝えた“つもり”になっていないか?

■5、やり抜く気迫を維持するスキル
・やり抜く気迫を維持するスキルがもっとも大切
・このスキルがないとうまくいかない
・「新規事業立ち上げがうまくいかない=失敗」ではない
・「新規事業立ち上げがうまくいかない=成功に近く方法を知れた」だ

■いますぐ何をすれば良いか?
・足りていないスキルがないか確認する
・スキルを身に付けるために勉強する
参考:現役新規事業担当者が選ぶ本当に役立つ本【11選】

それでは今回はここまでとさせていただきます。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。



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