「営業の断り方」をお客様に知ってもらうメリット

今回の記事は、「営業の断り方をお客様に初めに伝えることで商談効率が上がる」ことについてお話をしていきます。

 
 
今回のお悩み
・時間をかけて提案してきたのに急に断られた
・契約意思がハッキリしないお客様に振りまわされてしまう
・営業をもっと効率化したい

 
こんなお悩みについて解決していきます。
 
 
この記事を読んでもらうことで、お客様の契約本気度を知る方法が分かり、契約意思のハッキリしないお客様に振り回されなくなります。
 
 
また、お客様をコントロールできるようになりますので、営業商談の効率もあげっていきますので是非お役立てください。
 
 
目次

「営業の断り方」をお客様に知ってもらうメリット

まず結論から話をしていきます。
 
 
営業の断り方をお客様に知ってもらう一番大きなメリットは、「商談効率の向上」です。
 
 
どういうことかと言いますと、営業にとって一番厄介なお客様である、「契約するのか契約しないのか、いつまでもハッキリしないお客様」をコントロールできるようになるからです。
 
 
「契約するのか契約しないのか、いつまでもハッキリしないお客様」とは、提案書を何度も作り直して、商談を何度繰り返しても、なかなか契約してくれないお客様です。
 
 
こうなってしまう要因は2パターンあります。
 
 

 
 
今回ご紹介する「営業の断り方」をお客様に知ってもらう方法は、どちらのパターンの人も攻略することができます。
 
 
具体的な方法についてお話していきましょう。
 
 

「営業の断り方」を知ってもらう具体的な方法

まず、お客様に知ってもらう「営業の断り方」についてお話します。
 
 
それは、営業マンが考えていることをお客様に包み隠さずお伝えすることです。
 
 
わたしがお客様に伝えているのは、こちらです。(↓)
 
 
[box class="yellow_box" title="お客様に伝えること"] ①我々営業がお客様の何を知りたいのか

②我々営業が知った内容を基にどのような商談の流れを考えているか
 
 
を包み隠さず伝えるようにしています。
 
 

①我々営業がお客様の何を知りたいのか

それは、BANT情報です。
 
 
BANT情報

Budget(予算):商品・サービスを導入する予算
Authority(決裁権者):商品・サービス導入を承認する決裁者
Needs:提案する商品・サービスの必要性
Timeframe:導入時期
 
 
BANT情報という言い方をしなくても、営業をやっている人であれば基本的にはこういった情報をお客様からヒアリングしていると思います。
 
 
しかし、これらの情報ってあまりお客様は話たがらないですよね。
 
 
とくに個人営業の場合は頑なに情報を出したがらない人が多いです。
 
 
なぜなら、プライベートな情報を聞かれたくないということと、しつこい営業をかけられたくないからですね。
 
 
 
しかし、この情報を我々営業マンに教えることで、お客様が営業を断り易くなるというメリットを伝えると情報を教えてくれる可能性が高まります。
 
 
我々営業マンは、BANT情報の内ひとつでも契約条件を満たさないと、営業をかける優先度が低くなることを伝えるのです。
 
 
 
この「営業を断るのが苦手」という人は結構多いです。
 
 
たとえばYahoo!知恵袋や教えて!Gooを見ても、
 
 
●営業を断るつもりですが、なかなか普段から断るのが苦手な私です。スマートな断り方ってありますか?
●商談の途中経過で断りたくなった場合、皆様はどのような断り方をしていらっしゃるでしょうか。
 
 
などの質問がたくさん見えます。
 
 
断ろう断ろうと思いつつも、一生懸命やってくれる営業マンを思うとなかなか言い出せないという場面が結構あるようです。
 
 
そういった事が起こらないように、営業マンの営業をかける優先度を伝えておくことで、お互いの時間を大切に使うことができるのです。
 
 

②我々営業が知った内容を基にどのような商談の流れを考えているか

次に、教えてもらったBANT情報を基にお客様とどのような商談をしていきたいかをお伝えします。
 
 
今日時点から契約までの商談の流れを伝えていきます。
 
 
商談の流れ
①初回商談
②提案書提示・ヒアリング
③最終提案書提示
④見積書提示
⑤契約
 
 
この商談の流れを説明するときに大事なことが、この商談の流れの中でそれぞれのポイントで何を教えて欲しいか、何を決めて欲しいかを伝えます。
 
 
商談の流れで決めて欲しいコト(例)
①初回商談
⇒BANT情報、実現したいこと、課題、いつ契約するか
②提案書提示・ヒアリング
⇒BANT情報、課題が解決できるか、競合情報
③最終提案書提示
⇒競合情報、契約意思
④見積書提示
⑤契約
 
 
この流れを伝えておくことで、『パターン②:自分では契約を決められない人』への対策もできます。
 
 
自分では決められない人は、決める権限を持っている決裁者に対して都度説明をしなくてはなりません。
 
 
そのときに、うまく伝えられなかったり、決裁者からの質問に答えられずに、営業マンとの板挟みになってしまうケースがあります。
 
 
この板挟みの立場は非常にしんどいです。
 
 
そのため段々営業マンとの商談が億劫になってしまい、商談の流れが悪くなってしまうことがあります。
 
 
 
そういった状況を避けるために、先程ご紹介したように、この商談の流れの中でそれぞれのポイントで何を教えて欲しいか、何を決めて欲しいかを伝えておくのです。
 
 
決裁者に対して、いつまでに何を判断してほしいか伝えられることは、間に入る立場の人を助けることになるので、商談の流れがスムーズになります。
 
 
 
また、副次的な効果ですが、我々営業マンが考えていることをすべて公開することで、世間一般的に浸透してしまっている営業マンへの不信感や抵抗感を排除します。
 
 
押し売りされるのではないか、騙されているのではないかといった気持ちを解消してあげるのです。
 
 
ここは非常に重要なことなのですが、あまり対策をとらない営業マンが多いので効果的です。
 
 

「営業の断り方」をお客様に知ってもらうタイミング

ここまでご紹介してきた方法ですが、「営業の断り方」をお客様に知ってもらうタイミングはいつが良いでしょうか。
 
 
それは、初回商談です。
 
 
初回商談以外のベストなタイミングはありません。
 
 
「初めて会ったときなんてお客様と関係性もできていないのにできないよ。」と仰る人がたまに居るのですが、この方法は初回商談の時でないとあまり効果を発揮しません。
 
 
なぜなら、包み隠さず自分の営業手法を公開してくれる人という第一印象を与えられるのは初めて会ったときだけだからです。
 
 
第一印象を与えられる以外にも初回商談のタイミングが良い理由があります。
 
 
大抵の営業マンは、商談を繰り返しながらヒアリングをしていきBANT情報を揃えていきます。
 
 
しかし、BANTがすべて揃ったときに契約見込みがないお客様だとわかった場合、それまでお客様にかけていた時間が無駄になってしまいます。
 
 
これは営業マンにとっても無駄な時間になってしまいますが、お客様にとっても買えるかもしれない!と期待していた気持ちが無くなってしまうことになり、お
互いにとって無駄なことになってしまいます。
 
 
そのため、早い段階でお互いに契約可能性に向けた調整をする必要があるのです。
 
 
紹介商談の際に、
 
 
①我々営業がお客様の何を知りたいのか
②我々営業が知った内容を基にどのような商談の流れを考えているのか
 
を伝えることをおすすめします。
 
 

「営業の断り方」を知ってもらったあとの商談の流れ

最後に、初回商談でお客様と絶対にやってほしい作業があります。
 
 
それは、「なにをいつまでに解決していけば契約までたどり着けるか」をお客様と一緒に考えることです。
 
 
お客様に知ってもらった『BANT情報』と『商談の流れ』を基に考えていきます。
 
 
BANT情報
Budget(予算):商品・サービスを導入する予算
Authority(決裁権者):商品・サービス導入を承認する決裁者
Needs:提案する商品・サービスの必要性
Timeframe:導入時期
 
 
BANT情報では、契約に至るまでに必要な情報を整理します。
  • 予算は足りているのか?予算申請はいつまでにする必要があるのか?
  • おさえておくべきステークホルダーは誰なのか?
  • 提案製品は課題解決に繋がるのか?
  • いつ導入したいのか?そのためにはいつまでに契約しなくてはいけないのか?
 
 
商談の流れ
①初回商談
②提案書提示・ヒアリング
③最終提案書提示
④見積書提示
⑤契約
 
 
商談の流れでは、BANT情報を基に契約に至るまでに障壁となりそうな情報を整理します。
  • 予算申請をする際に障壁となる情報システム部にいつ説明するか?
  • 相見積もりを取らないといけないから他社をどこにするか?
  • 契約締結に時間がかかるから、来週までに契約書のひな形を確認しておこう
 
 
このようなことを、営業マンだけお客様側だけではなく、お互いに同じ情報を共有してスケジューリングしていくことを心掛けましょう。
 
 
こうしておくと、お客様もいつまでに何をしなくてはならないかイメージできますし、営業マン側も営業マンのスケジュールでお客様をコントロールしてあげることができます。
 
 

いますぐなにをすれば良いか

今回ご紹介した「営業の断り方」をお客様に知ってもらう方法は、いますぐに取り入れることができます。
 
 
初回商談のときに、
 
 
①我々営業がお客様の何を知りたいのか
②我々営業が知った内容を基にどのような商談の流れを考えているのか
 
この2点をお客様に知ってもらうだけです。
 
 
ぜひこの二つを取り入れて営業活動を行ってみてください。
 
 
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まとめ

今回の記事は、「営業の断り方をお客様に初めに伝えることで商談効率が上がる」ことについてお話をしてきました。
 
 
お客様側に営業マンが営業をするお客様の優先度をどのように決めているかを知ってもらうことで、お客様に断りやすい環境を提供することができます。
 
 
そうすることで、お互いに無駄な時間が生まれずに、気持ちの良い商談ができるようになります。
 
 
明日からすぐに使える方法だと思いますので、是非使ってみてください。
 
 
それでは最後に記事の内容をまとめて終わりにしたいと思います。
 
まとめ
・営業の断り方をお客様に知ってもらう一番大きなメリットは「商談効率の向上」

・なかなか契約してくれないお客様の2つの特徴
パターン①:断るのが苦手な人
パターン②:自分では契約を決められない人

・営業マンが考えていることをお客様に包み隠さずお伝えすること
①我々営業がお客様の何を知りたいのか
【BANT情報】
Budget(予算):商品・サービスを導入する予算
Authority(決裁権者):商品・サービス導入を承認する決裁者
Needs:提案する商品・サービスの必要性
Timeframe:導入時期
※営業マンはBANT情報が契約条件を満たさないと営業優先度を下げる

②我々営業が知った内容を基にどのような商談の流れを考えているのか
お客様とどのような商談をしていきたいかを伝える
【商談の流れ】
初回商談
提案書提示・ヒアリング
最終提案書提示
見積書提示
契約

・営業が考えていることを公開することで営業への不信感や抵抗感を排除できる
「営業の断り方」をお客様に知ってもらうタイミングは初回商談
「営業の断り方」を知ってもらったあとの商談の流れ

・お客様と絶対にやってほしい作業
「何をいつまでに解決すれば契約に辿り着けるか」をお客様と一緒に考える

 
今回の記事はここまでとさせていただきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。